技術
SEカメラは情報量が少ないが故に複数カメラの連携が出来ます。これを街灯カメラに応用した例を図面を用いて説明します。街灯カメラでは特定領域(道路や歩道)での動きがあった時だけ静止画を複数枚、SEカメラから送信します。複数の街灯SEカメラがネット環境に接続されていれば、SEカメラから送信された静止画像は、同じくこのネット環境に繋がっている記録装置に蓄積されます。特定領域で動きがあった場合のみトリガーがかかり、動画でなく複数枚の静止画で保存されるので、情報量が少なくなります。撮りっぱなしの動画監視に比べ情報活用率は飛躍的に上がります。
空き巣が侵入した場合、”達磨さん転んだ”を空き巣がやらない限り、居眠りカメラと称されるSEカメラでも空き巣の作業時間?のどこかで動きを検知し、作業風景?をスマホに飛ばします。飛んできた画像を見て不審者だと判断した場合には、作業?画像と共に、住所、逃走時刻を警察に転送します。
警察は住所に該当する街灯SEカメラの静止画像情報が蓄積されている記録装置にアクセスし、対応する時刻帯の静止画データを引き上げます。その中から空き巣を特定し、移動方向から該当する時刻、場所の街灯SEカメラの静止画情報を引き上げて繋いで(カメラ連携)いきます。ネット環境内ですと同じ記録装置の画像を繋いでいけばよいですが、そこから外れたら逃走方向の隣のネット環境の記録装置にアクセスすることにより、広範囲な逃走ルートをカバーします。繋げて行く速度は空き巣の逃走スピードよりも速い筈ですから、容疑者の現在位置がパトカーのカーナビに表示されます。これによりパトカーが出動すると現行犯逮捕できる確率が上がり(犯行写真で観念させ、数分前のアリバイチェックをすれば良い)、現在の犯罪検挙率(30%=39万/132万件@H25)の改善を期待しています。
ポイントは警察は個々のSEカメラをアクセスすることなく、複数のSEカメラが繋がっているネット環境下の記録装置をアクセスすることで、複数SEカメラの動き静止画情報を時系列的に取得することが出来る点です。SEカメラには画像を保存する必要がなく、定期的に画像データをダウンロードする必要がなくなります。このSEカメラ連携は今後の高齢化社会で増えるであろう徘徊老人の捜索にも役立つことを期待しています。
'18年には警察(富田林署)の取調室から容疑者が逃亡し、日本一周!の途中で逮捕されるという”とんだ話”が発生しましたが、上記SEカメラネットワークで、逃亡中の現在位置を把握し”捕った話”にしたいと思います。 ”とんだばやし”→”とんだはなし”→”とったはなし”
また、上述したSEカメラ方式で現状3割の犯罪検挙率が改善し、例えば7割を超えたら犯罪抑止効果が高まり、安心安全な社会の実現が出来るのでは?‥と夢は膨らみます!