技術
見えるカメラ(鳥目対策の鳥の目)
見えるカメラはイメージセンサに特徴が有ります。そのイメージセンサの構造としては現在主流になってきている裏面照射型イメージセンサ(BSI)構造で、上図に示したように入射光を光電変換するフォトダイオード(PD)を、可視光用PD(PD1)と、赤外光用PD(PD2)として同一画素位置に上下に積層した構造です。
裏面から入射光が入る構造を利用して、PD間の電荷転送(パンチスルー転送)を制御する転送ゲートを入射側とは逆側の配線側に設置します(BSI構造が故に設置できます)。これにより、配線側のPD2で発生した赤外光信号成分の電荷読み出し直後に、入射光側のPD1で発生した可視光信号成分の電荷を、パンチスルー転送で配線側のPD2へ転送し同じ出力回路で読み出すことで、赤外光成分⇒可視光成分の順に読み出しが行われます。両者の差分から可視光の信号が取得できることをシミュレーションで確認しました。
これは昼でも夜でも綺麗に見えるカメラになり、高齢者の徘徊や犯罪者の追跡(検挙率アップ)に役立ちます。