農業ロボットの移動を支える支柱とレール(パイプ)は散水や温風の運搬手段としても活用できますが、支柱とレールの他の活用としては、農作物の育成に適した環境を構築するための農業に必要な構造物を保持する手段にもなります。農地に人が入れません(足の踏み場が無い)ので、この構造物の敷設は農業用ロボットが行います(特許第6985770号)。
農業に必要な構造物とは、温湿度、雨水量を管理するためのビニールシートや、防虫、防鳥、防獣用のネットや、風水害を防止するための防水シート、防風壁や、必要な波長を取り込むための光学フィルムが該当します。地球温暖化の進行と共に異常気象が頻発し、農作物の生育不良が懸念されます。シートで密閉空間(簡易的な温室)を作り、レールから出てくる温調用の空気や散水で、農作物の育成環境の維持が図れます。また台風被害や豪雨被害の防止も図れます。光学フィルムとして日照管理とソーラーパネル(フィルム状パネル)による発電の掛け持ちが出来たら、農地が再生エネルギー供給場所としても活用できる。‥と夢が膨らみます。
また人が入らないので棚田(段々畑)にする必要が無く、斜面に沿って直接植栽が出来ますので、斜面農地がそのままソーラーパネルの敷設場所(20~30度が最適だそうです)となります。